「松前さん、新しいビジネスアイディアが浮かんだんですよ」
打ち合わせでこう言われる事、結構多いんです。
目がキラキラしてて、こっちまで嬉しくなります。
でも、正直に言いますね。
そのアイディア、思いついた時点でもう遅いかもしれません。
いきなり冷たい事を言ってすみません。
ただ、ここを間違えたまま何百万円も突っ込んでしまう会社を、僕は何度も見てきました。
だからこそ、最初にお伝えしておきたいんです。
売れるビジネスアイディアって、頭の中から生まれるものじゃないんですよ。
お客さんの口から、もう出ちゃってるんです。
なぜ、思いついたアイディアは遅いのでしょうか?
なぜなら、頭の中で生まれたアイディアには「買う理由」が入っていないからです。
事務所で腕を組んで考えたアイディアって、どうしても「うちができる事」から始まっちゃうんですよね。
うちには技術がある、設備がある、あの社員がいる。
だから、これができるはずだ。
気持ちはすごく分かります。
でも、お客さんは会社の都合で財布を開いてくれません。
自分の困り事が消えるから、お金を払うんです。
出発点が180度逆なので、いくら磨いても届かない商品ができあがってしまいます。
しかも、頭の中で完結したアイディアって、確かめようがないんですよ。
誰の、どんな困り事を、いくらで解決するのか。
この3つが埋まっていないアイディアは、企画書じゃなくて、ただのメモです。
売れるアイディアは、どこに落ちているのでしょうか?
売れるアイディアは、お客さんの愚痴の中に落ちています。
「あれ、面倒くさいんだよね」
「毎回、探すのに時間かかるんだよ」
「本当は頼みたいけど、高いから我慢してる」
こういう言葉、社長さんなら浴びるほど聞いてますよね。
でも、その場では聞き流しちゃうんです。
自社の商品と関係ない話に聞こえるので。
いや、そこが宝の山なんですよ。
人が愚痴を言う時って、必ず何かを我慢しています。
我慢しているという事は、お金を払ってでも解決したい可能性があるという事です。
ここで大事なのが、聞いた愚痴をその場でメモする習慣です。
記憶に頼ると、自分に都合の良い形に変換されちゃうんですよね。
お客さんが使った言葉を、そのままの表現で残してください。
その生の言葉が、あとで商品名やホームページのキャッチコピーにそのまま使えます。
僕の場合、スマホのメモアプリに「客の一言」というフォルダを作っています。
帰り道の車の中で、思い出した言葉をそのまま打ち込むだけです。
これ、地味ですけど本当に効きます。
確かに、ひらめきで成功した会社もあるのでは?
確かに、社長のひらめき一発で当てた会社もあります。
そういう成功談、雑誌にもネットにも溢れてますよね。
だから、自分にもできるはずだと思うのは、すごく自然な感覚です。
しかし、あれは生き残った人の話しか表に出ていないだけなんです。
同じようにひらめきで走って、静かに消えていった会社のほうが圧倒的に多い。
消えた会社は記事にならないので、僕らの目に入らないだけなんですよねぇ。
さらに言うと、ひらめきで当てた社長さんに詳しく話を聞くと、だいたい共通点があります。
その業界の現場に何年もいて、お客さんの不満を毎日聞いていた、という点です。
つまり、ひらめきに見えて、実は膨大な観察の蓄積が下地にあるという事です。
ひらめきって、才能じゃないんですよ。
観察の量が、ある日ひらめきという形で顔を出すだけです。
では、明日から何をすればいいのでしょうか?
やる事はシンプルです。
次の3つを、今週のうちに始めてみてください。
- お客さんの愚痴を、聞いた言葉のまま20個メモする。
- その中から「お金を払ってでも解決したい」と思えそうなものを3つ選ぶ。
- その3つを、既存のお客さん5人に「こういうのがあったら使いますか?」と直接聞く。
ここで注意してほしいのが、3番の聞き方です。
「良いと思いますか?」って聞いちゃダメなんですよ。
誰でも「良いと思います」って答えてくれちゃうので。
聞くべきは「いくらなら買いますか?」です。
金額を口にした瞬間、その人は本気で考え始めます。
ここで言葉に詰まる企画は、まだ形になっていない証拠です。
これ、結構残酷な質問なんですけど、早めに分かったほうが絶対に得です。
そして、この検証は1週間で終わります。
市場調査に3ヶ月かける必要なんてありません。
中小企業の強みって、社長がお客さんと直接話せる距離にある事なんですよねぇ。
この距離を使わないのは、本当にもったいないです。
実際に、愚痴からビジネスが生まれた事例はありますか?
例えば、ある小さな工務店さんの話です。
リフォーム工事のたびに、お客さんからこう言われていたそうです。
「工事が終わったあと、どこに連絡すればいいか分からなくなるのよね」
最初、社長さんはこれを愚痴だと思っていませんでした。
よくある世間話だと聞き流していたそうです。
でも、10人以上から同じ事を言われていると気づいた時に、はじめてメモを取りました。
そこから生まれたのが、工事後のアフターフォロー会員サービスです。
月額の少額プランで、住まいの困り事をいつでも相談できる、という内容でした。
面白いのが、新しい設備投資は1円もしていないという点です。
やった事は、もともと持っていた対応力に、名前と価格を付けただけ。
それだけで毎月の安定収入が生まれて、リフォームの再依頼まで増えていきました。
この会社は、新しいアイディアを生み出したわけじゃないんですよ。
目の前に落ちていた困り事を、拾い上げただけです。
アイディアを形にする時、最初に必要なものは何でしょうか?
そして、ここが多くの会社がつまずくところなんです。
せっかく良いアイディアを見つけても、それを伝える場所がなければ、無いのと同じになってしまいます。
新しいサービスを始める時、まずチラシや名刺を考える社長さん、多いですよね。
でも、今のお客さんって、必ず検索するんですよ。
チラシを見た人も、紹介で聞いた人も、最後は会社名で検索して確かめます。
その時に、5年前で止まったままのホームページが出てきたらどうでしょうか。
新しいサービスの説明もない、実績も古いまま。
せっかく温まっていた気持ちが、そこでスッと冷めてしまいます。
逆に言うと、サービスページを1枚きちんと作るだけで、問い合わせの質はガラッと変わります。
どんな困り事を解決するのか。
誰のためのサービスなのか。
いくらで、どこまでやってくれるのか。
この3つが書いてあるページが1枚あるだけで、お客さんは安心して連絡できます。
アイディアって、伝わって初めて商売になるんですよね。
よくある質問
アイディアが1個も浮かばない時は、どうすればいいですか?
浮かばないのは、考える時間が足りないからじゃありません。
お客さんと話す時間が足りないからです。
既存のお客さん3人に「最近、仕事で一番面倒な事は何ですか?」と聞いてみてください。
自社と関係ない話でも構いません。
そこから必ずヒントが出てきます。
競合が既にやっているアイディアは、やめたほうがいいですか?
やめる必要はありません。
競合がいるという事は、市場があるという証明です。
むしろ、誰もやっていないアイディアのほうが危ない場合もあります。
やらない理由がある可能性が高いからです。
競合と同じ事をやるなら、対象となるお客さんを1段階だけ絞ってみてください。
新しいサービスを始めたら、ホームページも作り直すべきですか?
全部を作り直す必要はありません。
まずは、新しいサービスの専用ページを1枚追加するところから始めてください。
そのページが反応を取れるかどうかで、次の投資判断ができます。
いきなり全面リニューアルに数百万円をかけるのは、順番が逆です。
まとめ・ビジネスアイディアは探すものではありません
もう一度お伝えします。
売れるビジネスアイディアは、社長の頭の中から生まれるものじゃありません。
お客さんの愚痴の中に、もう落ちています。
必要なのは、才能でも、ひらめきでも、高額な市場調査でもありません。
聞いて、メモして、確かめる。
この地味な3ステップだけです。
そして、見つけたアイディアは、伝わる場所を持って初めて売上になります。
どれだけ良いサービスを作っても、お客さんが検索した先に何もなければ、存在していないのと同じですから。
ぜひ、今週のうちにお客さんの愚痴を20個集めてみてください。
そして、そのうちの1つが形になりそうだと感じたら、伝える場所を用意する準備も同時に進めていきましょう。
僕は、AI × WordPress × テーマSnowMonkeyを組み合わせて、会社のホームページ制作をしています。
新しいサービスのページを1枚だけ追加したい。
古くなった会社サイトを、問い合わせが来る形に作り直したい。
そのようなご相談を、無料でお受けしています。
今のホームページのどこに伸びしろがあるのか、まずはお気軽にご相談ください。
